青春小説はわりと好きです。
自分がもういい年だからか、現在進行の話よりも回顧する話のほうが好みです。
というわけで「あの夏のクライフ同盟」ですが、あの夏は1974年を指しています。
北九州の中学生4人が、サッカーW杯決勝戦でオランダのヨハン・クライフが見たくて本州の広島県近くまで自転車で旅する物語です。
とはいえ、実際に旅をしている部分はラスト20%くらいで、旅の前の様子が80%を締めています。
その80%に1974年の北九州がリアルに書かれていて面白かったです。
今では信じられないことに当時のサッカーはマイナースポーツだったため、登場人物のサッカー情報に飢えた姿が情報過多の2025年からすると新鮮でした。
ただ、回顧型の青春小説につきもののエピローグが他のこの手の小説と比べて乏しくて、ちょっと残念でした。
そのため評価は、☆☆☆。再読はなし。
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